レポート


2014年11月17日  学生相談室・キャリア支援センター合同企画

活躍する先輩と話してみよう!

ゲスト 一ノ瀬文香さん(株式会社フジパシフィックミュージック勤務) 鷲尾仁美さん(音楽ライター)

昨春ピアノ科を卒業した一ノ瀬文香さんは、フジパシフィックミュージックで著作権の管理に携わっていらっしゃいます。一ノ瀬さんの学生時代にはまだキャリア支援センターがなく、進路や就活についても、学生相談室と事務局学生支援課がサポートしていました。この日は、就職後初めて学生相談室に近況報告に来てくださった一ノ瀬さんに、同期卒の音楽ライター・鷲尾仁美さんも合流。私たちキャリア支援センターのスタッフや在学生数名も一緒に、お話を伺う機会をもちました。

一方の鷲尾仁美さんは、フリーランスのライターとして公演レポートや曲目解説を書くほかに、音楽イベントなどの司会進行の仕事など多岐にわたり活躍中です。彼女のウェブページ にある通り、「クラッシックえんむすび」という同世代の演奏家を応援する活動にも力を入れていらっしゃいます。

とにかく元気で、仕事が楽しくてたまらない様子のおふたりは、学生時代のことから、今の仕事に至る経緯まで惜しみなく私たちに話してくださいました。

プライドや人の目を気にせず、とにかく人に訊きに行く、口に出す(言語化する)、ということを心がけ、また一般大学の学生さんなど、音楽の外の世界にいる人たちと話す機会を、持つようにしたら、という助言にとても説得力があるのも、いろんな形で社会と関わっているお二人から出てくる言葉だからでしょう。

そして「とにかく英語は大事!」ということも何回か話に出ました。特に一ノ瀬さんは、国際事業部という職場だから、という理由もありますが、何をするにでもこれからは英語が出来ないと話にならない、と強調されていました。

予定の一時間を超えても、お二人の話、在校生からの質問は尽きず、実り多い企画となりました。 またこういう時間を設けて、卒業してからの皆さんのキャリアにつなげていきたいと思います。

文責 大島路子(キャリア支援センター) 企画協力:学生相談室



学生相談室の長瀬カウンセラーより: 一ノ瀬さんも鷲尾さんも、在学時代から一貫して、好きなことを追い求める情熱とチャレンジ精神、抜群のフットワークが印象的でした。最初は荒削りだったり空回りすることがあっても、継続することで力をつけ、着実に夢を現実に変え始めています。『音楽業界は面白い人材を求めている。そういう人たちがいい仕事をするのだと、わかっているからだと思う。皆も心からやりたいことがあるなら、それを大事にして』というメッセージに説得力がありました。



Message 一ノ瀬文香さんより

桐朋はクラシック音楽の演奏技法を深く学ぶ事の出来る大学ですが、少し外の世界に目を向けてみればそこら中に面白い経験が出来るチャンスが転がっています。 色々なものを聴き、見て、そこから様々な情報を得て、その上でやはり自分の核となっているものが「音楽」であると実感出来た時、それまでの寄り道経験の全てが「人の心を動かせる音楽を創る力」に変わるのだと思っています。

また、学生という多くの事柄から刺激を受けられる時期にいかに「面白い」経験を積めるか、という事はとても大事な事であると感じています。 というよりも、「面白い」と思う心を養っておけるかどうか、です。社会人になると、大半の時間を仕事に使うようになりますが、仕事をつまらないと感じてしまったら人生は本当につまらないものになってしまうのではないでしょうか? 特に社会人になってからというもの、自分に与えられた役割や環境の中に、楽しみを見つけられる能力を養う事はとても大切であると思っています。

 特に音楽の道を歩みたいのであれば尚更、自分自身が楽しんでいるかは大切な事です。 「面白い人間」。今私が目指している姿です。ぜひ、良い経験を沢山積んで、「自分がやりたい事」に活かしてください。

Message 鷲尾仁美さんより

ライターや司会としてクラシック業界に関わってみて最も驚いたのは、活躍されている演奏家に桐朋出身の方がとても多いということ。さらに、桐朋卒というだけで親しみを持ってくださり、まだまだ未熟な私にも大きなチャンスをくれる素敵な方ばかりです。 もし卒業後、演奏以外の道で音楽業界に関わりたいと思ったなら、学外に飛び出して視野を広げるのと同時に桐朋で学べることを学びつくし、友人とたくさん語らってください!かならず、大きな糧となるはずです。